麺屋はなびのネギ盛り台湾まぜそば味玉トッピング

「二度と食うか！」と思った食べ物がある。美味いから、と誘われて行ったラーメン屋だったが、真冬の夜の凍るような空気の中で長時間待たされて、手の感覚もなくなりかけた頃に通されて食べたラーメンは美味い美味くないの前に「二度と食うか！」と思わせるに十分な「体験」だった。その名も「台湾まぜそば」という。

さてそれから数年、件の台湾まぜそばを二度と食べなかったかというと、恥ずかしながら一月と経たないうちにまた足を運ぶことになった。長蛇の列に悩まされるくらいなら、と開店前に向かい一番乗りを取ってみたりと、好きか嫌いかで言えば「大好き」な人間のやることである。

辛めのミンチ肉とニラ、ネギ、魚粉に卵黄を、ひときわ下品にかき混ぜれば、あとはもうガッとくらいつくだけ。そんな台湾まぜそばにすっかりやられてしまったわけだが、いかんせん人気が高く、休みの日に「行くぞ！」と気負わなければ食べに行けないというのが唯一の悩みだった。そんな中、2018年のはじめ、名古屋駅桜通口から東へ3分、キャッスルプラザの地下にオープンしたことで俄然通いやすくなったのだ。

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引き戸の奥の券売機には色々なメニューが並ぶが、ここで頼むのは決まってネギ盛り台湾まぜそば。率直に言ってジャンク度の高く思えるこのメニューの中にわずかながらの良心を山盛りにすることで自分の中に何が何とも言えない言い訳をするのだ。ついでに味玉をトッピング。吹けば飛ぶような言い訳が、卵黄と合わせ2つの玉子の前に意味を無くす。ニンニクはお好みで、と言いたいところだが、自分はお昼に食べる時にはニンニク抜き。ガツンとくるニンニクを味わえないのは残念だが、ニラだけでも十分な破壊力があるので、これ以上同じ部屋の同僚たちに迷惑はかけられない。人と会わない日には思い切っていきたいが、自分は同席の方がニンニク臭をさせようが一切気にしない。美味いことは知っているから。

なお、はなびにはスタンプカード制度があるが、スタンプに来店日が手書きされているので、冷静に自分のまぜそばライフを振り返ることができる。今や食券を手渡す前に「ネギ盛り味玉トッピング、ニンニク抜きでよかったですよね」と声をかけられてしまい、ああ「二度と食うか！」と言ったのに、このスタンプカードは一体何枚目なんだろう。15個のスタンプを貯めると台湾ませそばをはじめとした一部のメニューが一杯無料となる。キャッスルプラザの地下なら、仮に待つことになっても外で震えることなく食べられるので、ぜひお試しいただきたい。

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